「犬 発酵食品 与えてOKなもの」と検索すると、多くの記事でまず目に入るのが
「味噌はNG」「塩分が多いから危険」
そんな強い言葉かもしれません。
でも本当に味噌は犬にとって悪いものなのでしょうか。
昔の犬たちの暮らしとごはん
私が小さかった頃、田舎では犬は外飼いが当たり前でした。
時代だったからか、今言われるような「虐待」とは全く違う暮らしでした。
今とは気温も違いますし、コンクリートの少ない自然だらけの田舎のことなので背景も全く違うからでしょうね。
外飼い賛成、質素ごはん賛成といった偏った話がしたいわけではないので、安心して読み進めてください。
私が子供の頃にみていた田舎の犬は、真っ白な和犬雑種のシロとその近所の犬たち。
畑と田んぼと山。
夏でも冷たい川。
藁ぶき屋根の家がポツポツとあって、道路も車が走るメイン道路だけがコンクリート。
町からやってくるとムッとした暑さの種類が違いました。
シロは鎖でつながれていますが、夏はひんやりした土の庭や土間で休み、夜は自分の小屋へ。
番犬としてそこにいました。
ごはんはまだドッグフードなんて見かけない時代だったので、だいたいの犬たちがねこまんま(薄めたみそ汁+ごはん+残り野菜や煮干しなどの出汁殻)。
私の知ってる田舎の人たちは動物性食品をそれほど食べなかったので、こんなごはんが多かったです。
今なら栄養不足と言われてしまう食事ですが、これはもう時代としかいいようがありません。
人々にとっても、今みたいに食べ物があふれた時代ではありませんでしたから。
当時の犬たちの寿命はだいたい8年くらいでしょうか。長生きしてくれる子で10年。今と比べるとやはり短いです。
シロも8年か10年ほど番犬として家族と暮らし、亡くなったあと「よー番犬してくれた。あの子がいたから安心やったんや。ありがたい犬やったし、えー子やったわなぁ」とおばちゃんが寂しそうに言っていたのを覚えています。
確かに粗食ではあるので栄養の問題はありますが、そこに本物の味噌など発酵食品が含まれていたことは救いだったと思います。
日本の犬たちは、こんなふうに味噌と馴染んだ暮らしをしていました。味噌がNGだと言われるようになったのは、ずっとあとのことです。
なぜ今は「ダメ」「NG」が増えたのか
もちろん昔と今では環境も違います。医療も食事の質も大きく変わりました。
昔より良くなったのにNGが増えるのはなぜなのか。
いろんなことが科学的にわかってきて、リスクが目に見えるようになったからだと思います。
味噌も昔から食べられてきたものなのに、塩の部分だけに注目してリスクとしてしまう。本当の問題は「食材そのもの」ではなく「与え方」です。
味噌がNGと言われる理由は、主にこの二つです。
- 塩分が多い
- 与え過ぎのリスク
つまり、塩分控えめのものを、ごく少量、様子をみながら与える。この前提があれば、必ずしも「ダメな食材」ではないのです。
人だって味噌を大量には食べません。量を程よいところで調整して食べていますよね。犬も同じです。
こんな少量で意味はあるの?
よく聞かれる質問です。
発酵食品の中には、目に見えない小さな菌たちが想像以上の数で存在しています。小さじ1の味噌でも、乳酸菌や酵母菌などが数億から数十億と存在していると言われています。
耳かき1杯の量でも、その中には数えきれない菌が入っているということです。
たくさん与えることよりも、続けられる量にすることのほうが大事だと思っています。
えぷるの発酵セサミ味噌について
えぷるでは「塩分をひかえめに」「しっかりと時間をかけて発酵させて」犬のための発酵セサミ味噌を作っています。
ゴマは皮が硬く、粒のままだと破れずに出てきてしまいます。だから時間をかけて発酵させて、ほどけた状態にしてから瓶に詰めています。
強い言葉に振り回されないで
「ダメ」「NG」という言葉はわかりやすい。でも、それがどうNGなのかを考える必要があります。
リスクについて考えることは大切ですが、怖がり過ぎると、食べさせたいものまで食べさせられなくなってしまいます。
少しずつ様子をみながら寄り添っていく。それが犬との暮らしを楽しむコツだと思っています。
ちいさな一歩から
発酵食品は魔法の食材ではありません。食べさせてすぐに何かが変わるわけでもありません。
昔の犬たちが食べていたのは、薄めたみそ汁をかけたごはんでした。特別なものではありません。
強い言葉に不安になる前に、小さな一歩から始めてみませんか。
※ 持病のあるワンちゃんや、獣医師から食事の指導を受けている場合は、先生に相談してから使ってください。塩分をひかえるように言われている場合は特にご注意ください。
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